05 音大大学院の成績

各種提出物や課題を終え、実技試験も終えた一月後に成績発表。
音大(大学院)の実技試験評価についてググってみたけど、個人レベルで書かれた記事はほとんど見つからなかった。
みなさん、どうなんでしょうね?

一年間のレッスンの集大成としての実技試験(演奏)は、5人の試験官(審査員)の先生が採点し、その平均点が素点となり、GPAに当てはめられる。
実技試験からズラリとAが並び、わずかにS(+A)があった。
演奏実技やペーパーテストならシビアに成績がつくけど、
そうではない科目について、
とてもざっくりした絶対評価で、SだけはAの中の上位数%なのかな?という印象だ。

ただ、教授によると、院の実技は学部より厳しく採点されるそうだ。
そりゃそうか。

04 院1学年末試験終了

1月で修士1年の試験が終わった。
12月から1月上旬にかけては座学授業でアナリーゼ課題や論文課題の提出が続き、月末は演奏試験。
学部は1~3年までは10分、4年は15分というのがおよその演奏時間だが、修士は1年が25分以内、2年が40分以内、という風に伸びていく。

学部生の多くは、時間も短いだけあって、いや、若さのエネルギーゆえか、当然のように技術的に攻めるチャレンジングな選曲が多い。たしかに、筋力的体力的に、技巧は20歳前後までに伸ばしておかないと。

修士1年は意外とそれほどチャレンジングな選曲は見られなかった。解釈の難しさ、音作り、演奏しきる体力、そういうところに真摯に向き合った演奏が多かったようだ。

修士2年は再び攻める。ギリギリまで、できない、できない・・・と苦しみあがきながら、最後の高いハードルを越えていく先輩たちの姿、しかと見届けました!

私も大曲に挑んだ。譜づらは難しいわけではないが・・・作り込みがとても難しい。
大人が挑むべき名曲。
なんだかもう本当に・・・師匠たち、伴奏の先生・・・が私と共に挑んでくださった感が強い。

「ここを直せ。こうだぞ。ドイツの音楽は、音が揺れちゃいけない。だけど雰囲気がよく出ているな」
「本番はいつもと違うことが起こる。でもあらゆる対応をするのだ!できるようにならなきゃダメ! 表情(表現)は良いから!」
「あなたには音楽があって、本当に好きで演奏しているのがよくわかる。もうここまでできているから、失敗したらそれはもう事故でしかない」
「この曲の本番を何度経ても、本当にこれでよいと思えたことは2度くらいしかない。迷うし考える。こうじゃないか?こうじゃないか、と。あなたも春休みもよく研究して」

仕事や雑務にとられて指の間から抜けていく砂のような時間、
倒れこみそうに疲れているところからまたリハと特別レッスン2階建て、おさらい会連打・・・教えが尊い。
できることはすべてやろうと思った!! 集中した時間はとても濃かった!!!

何度も演奏機会を得たが、
演奏に集中できさえすれば、つまり集中をそぐ材料がほぼ取り除くことに成功したならば、
緊張はさほどしないものだ。とも思った。

03 学年末 おさらい会ラッシュ

音大はこの時期、どの専攻、どの門下でも、学年末試験に向けたおさらい会ラッシュとなる。先に院生の学年末試験演奏があって、その後に学部生の試験がある。同門の演奏を聴きに行くのは有意義だ。試験前にレッスン以外で拘束時間が長いのは辛いけど(;^_^A
先生が大事にしている教えや必然性が、客観的にも見られると思う。
門下によっては他の音大に通う学生や、オケオーディションや進学試験を受ける直前や、輝かしいコンクール歴、というOBOGも。
こんなところで大人学生が演奏するのは、果たしてどんな目や耳で聴かれるのだか。

仕事から走って直行したので、ろくな音出しもできなかったが、
それでも先生と門下生の前で演奏する、という厳しいトレーニングにはなる。

いろんな気づきがある。こんな状態でまーまーやれたと思えるところも僅かにあるけど、たいがい悔しい。もう・・・試験ぎりぎりまでジタバタする!

そして、楽器をリペアに持っていくと、もうびっくりしちゃうほど同窓や同門だらけ!!!
楽器メンテ=刃を研いで戦いに挑むようなものだ。
でも、待っている間、いろいろお話できて嬉しかった。
10代で自分の方向を決めて、親にものすごい大金を出させて進学する。
音楽で生きていく!と自分で早くに決めることができた人たち。
いいな。とも思うし、たとえもう一度10代に戻ったとしても、やっぱり私にはそれはできないとも思った。
「じゃあ、音楽って何よ?」

02 音大大学院生活(後期)

音大大学院レッスンの様子

基礎云々、まずければすぐその部分についてたたかれるのだが、できていないことは、そこが自分の立ち位置なのだから、そこで頑張るしか近道はない。
そしてそれ以上にいつも、

しっかりしなさい!若いとできない(想像できない)ことかもしれないけど、あなたは違うでしょう?大人の今のあなたはどう理解している?だからどんな音がほしい?どう表現するのか?そのプランで本当にいいの?・・・と

いつも問われている。

例えば、このたった2音を表現できる数少ない演奏家にならなくてはダメだ!…とも。

和声や修辞学は理解を助け表現を導いてくれる。

時代や作曲家ごとのお作法や定石はもちろんあるが、やっぱり、考えて考えて音楽するものだ。音楽は、脳(と心)だ
とよく思う。
かつてここまで苦しまなかった曲が、今はとても難しい。

しっかりなさい!ダ、まったく!

今更、技巧曲をものすごく速いテンポで演奏しようとは思わないが、正確に指が回る必要は常にあって、譜面を追う目の筋肉と、ソルフェ(視覚的に読み取って頭の中で音程と音価とフレージング…が出来るまで)の速度が一致してくると、きれいに回り始める。譜面とは、常に今音にしているところの先を見ていなくてはならないのだけれど、目が悪い私の場合、目の筋力も鍛えておかねば!とよく思う。

03 和声 英国と日本の違いとSuper Tonicの謎

鍵盤、和声ABRSMの英国王立音楽検定の和声は、日本と様々に違っている。例えば転回形の書き方。日本はIの第1転回形ならⅠの右上横に小さく1と書くが、英国検定では右下横にbと書く(基本形がa、第1転回がb、第2転回がc)。

さて、一番意味不明だったのは機能和声Ⅱをスーパートニックということだ。え?トニック? まさか。せめてスーパーサブドミナントと言ってくれたら、発想的にはまだわかるのに…。

さて、院の授業に音楽家に特化した英語の授業があって、先日、実際にセッション中のやりとりを英語でしてみよう!というお題。~テンポはどうする?練習番号Kから!〇小節目から!オクターブ上げて(下げて)!ここは前向きに!~などなどなど、とても面白かった(詳細はあとで)。
・・・で、そこでこの数年来の謎を思い出して試しに先生にたずねてみた。
先生曰く
ⅡをSuper tonicと言うのは、古い言い方で、現在は、2ndと言うのが普通。Ⅰは1st,tonicだし、Ⅲは3rdだし・・・と。
他の院生が、「Ⅱ→Ⅰ という終止形があるからでは?」と言った。えっ!?

なぜSuper tonic? Ⅱ→Ⅰ という終止形はあるの? 謎ふたつ。

その部分は後日和声の先生がスカッと解決してくださった。

Superとは、ラテン語で、’上の’を意味する。Ⅱは、Ⅰ(Tonic)の1つ上のTonicだから、Super tonicなのだ、と。
更に、Ⅳ→Ⅰという変終止があるが、ⅣがⅣの付加ロクや付加シロク→となっても、ⅣはⅣだだから、Ⅰへ進むこともある。
しかし、この付加なんとか・・・という書き方は、日本独自に開発されたものなので、他の国で必ずしも通じるわけではなく、もしこの書き方がない国にあれば、Ⅱ→Ⅰという書き方になる。実際同じ音だからだ。

調べても誰にたずねてもわからなかった謎が、スッキリ解決❗️

余:

Ⅳ付加ロクはドミナントへは絶対進行せず、Ⅰへ進み、
同じ音が鳴るⅡ7はVへ進む。

01 演奏会が続く秋。ステージ筋力増強

毎月のようだった本番(演奏会)が、次第に毎週になってくる。いや、学内外で週数本か。その間、合わせもリハもあれば、追加レッスンも、公開レッスンのまな板登壇もある。
出来立ての新曲譜をもらって、作曲の意図と段取りを聞いてすぐリハ、「では当日よろしく」という流れや、来月の課題だと思ってしばらく忘れていた合わせが来週になったりもする。ハシゴだらけになる。
要するに時間はいくらあっても足りない。日ごろのエチュードで付けた譜読みの早さや初見力。筋肉はここについていたか、と気づくし、リハの時間は延長できないので、その時その時、いかに集中して向き合うか、熱量を注ぐか、それを1日何コマにも渡り持続することが必要になってくる。仕事の合間や眠る直前になるけど、スコアの予習ももちろんいる。
忙しいと、ちょっと耳の使い方が変わってくるのを感じる。
より客観視?客観聴?になるのだ。
そしてよりよい本番を重ねたい・・・と思いながらステージを頻繁に繰り返してこそステージ筋力がついていく感。

音楽家の時短 日常服編 省エネ・セルフブランディング?

音大生は忙しい。社会人音大院生は結構いるが、更に忙しい。

そして歌科の皆さんはいつも美しい。

①日々セルフブランディングは必要だ。
②普段の生活にそんなのはいらないよ。外見よりも音で音楽ダ!オケの練習にだってジーンズで行けばよい。ハレとケのケなら、つくづく機能性重視!
そんなに頑張らなくても、大人はちゃんとするのだ。せめて礼儀上レッスンくらいは・・・
④仕事のあとそのまま行くのだし、やっぱり機能性重視

・・・私はいずれの気持ちも感覚も持っている。

そこで
洋服のレンタル!! やってみる価値はあると思う。

時間的に省エネで、資源的にエコで、セルフブランディングも可能。
スタイリストが提案して洋服を送ってくれるし、着てから返却するとまた届く。

Air closet
https://www.air-closet.com/home/

04 音大大学院生活(前期)

もちろん03に書いたような摩耗だけではないから記録しておく。

レッスン

レッスンは前期で60分15回±α。毎月門下の時間割係に自分の時間割と仕事その他で不都合日時を予め伝えておくと、2週間後くらいにレッスン時間割が発表になる。
それが結構間違えていたり、2週間も待っているうちにどんどん仕事が入っていたりであとで泡を食いながら他の学生に日時交換を交渉する。

レッスンで要求されるレベルは高い。とても有意義。
かなり突っ込まれるし、反対にこんなこともできないの?と自分にがっかりすること多々。
簡単なことはとても難しく、それをいかに意識して丁寧にやってきたか、その少しの差がとても大きい成果と効果を生む。こんな簡単で重要なことが出来ていない自分をよく見つめないと、一生飛べないだろう。
表現、音の出し方作り方に、和声感、修辞学・・・アナリーゼをいかにしているかが問われる。

室内楽

室内楽は管弦ピアノ各コースからの院生が集まったところで、トリオ以上の編成で曲によって何通りか組み、人が足りないパートには演奏補助員が入ってくれる仕組み。
先生によるアナリーゼ、先生が加わった演奏と指導・・・などこれまた有意義!!

オケ

オケは詰め込み型。午後から21時まで連日で急激に詰めるので、体力勝負。
でも同時にその頃オーディションもある。私は選曲が遅かった上に新曲だったのでよく浚いこむ時間が必要だったのに、公私あらゆることが重なり散々。
それでも立派に乗り越えてゆく演奏家は確実にいるので、言い訳できない。

論文

論文に必要なMGG(エムゲーゲー)やニューグローブなどの音楽事典や、海外の論文の見方、探し方を習い、その後ひとまず1曲選んでその曲の成立年や年表など調べ、同時にソース(一次、二次)を提示する課題が出た。私は某シンフォニーを。

アナリーゼ

アナリーゼの課題はBeethoven ピアノソナタから。形式、主題や楽想、調の変化、特徴などを文章で記述する。
ちまたの文献の分析が幾通りもあって悩ましかった。結局どうするか、先生が授業でどう説明したかで先生の基本姿勢をうかがいつつの自分の判断で書いていった。
*
使用参考文献:

  • ルードルフ・レティ / ベートーヴェン ピアノ ソナタの構築と分析 音楽の友社 2003
  • 諸井誠 / ベートーヴェン ピアノ・ソナタ研究Ⅱ「人生ソナタ」における展開部と再現部 音楽の友社 2008
  • パウル・バドゥーラ=スコダ / 新版 ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 演奏法と解釈 音楽の友社 2003
  • ムジカノーヴァ 2019年5月号 音楽の友社 / 連載 仲代郁子の私的ベートーヴェン演奏論

その他

必修ではないが演奏家に特化した英語やヨガ授業があるのも特徴かも。内容もユニークだし、いろんなコースの院生と交流できて楽しいひと時だった。

来日中の演奏家による公開レッスンをいくつか聴講したり、学内外の演奏会をいくつも聴きに行ったり、学部の演奏会に賛助出演したり。

面白くてたまらない一方で、眠くてたまらない日はとても多かった・・・(^-^;

・・・そんな前期。

03 疲れが音色を壊していく

仕事の都合で年度途中にどの授業に出られなくなるか読めないので、取れるものは履修し出席率100%。更に海外の先生のレッスンの聴講も学友会もボランティアも、学内外で演奏会出演も…という前期。
欲張った。その全部がほしかった!!!
その内容はすべて良かった・・・けれど、自分の方があまりに有限だった。。泣

すると、月を追うごとに音色が痩せ始めた。
そして音色の制御ができなくなっている。
それがなければ意味がないのに。

よく響く。でも音が硬く細い。
音色は極端に言えば、響くが暴れるか、デッドだがしっとりするか、
理想はその間のとてもわずかな吊り橋のような足場の上にある。
一度右へ振り切ってしまった、と思ったので、発音の仕掛けを変えて今度は左へ振ってみた。

でも、それだけでは足りない。
一番重要な、何を見失っているのだろう?
よく耳と目で自分を観察する。
そして、10数年前にも日々忙しすぎて同じ悩みを抱えたことを思い出す。
あのとき、克服のヒントは声楽と・・・

元の自分を取り戻そう。

いろんなことが筋肉のなせるわざだから、疲れすぎると音色を壊す。
まずよく寝てから耳を澄まして考える。
姿勢が物凄く大事!

後期はもっと音づくりと音楽に集中しよう!

もうすぐ復活する!

02 調性は修辞学? 勉強用備忘

調べている途中のものなどの走り書き。随時加筆修正。正しいと限りません!

調性 意味など
C-dur   ソナチネアルバム…というイメージ(;^_^A実際そうでもないが
c-moll 死、
ベト:悲しみ、慟哭
ベト:交響曲第5番「運命」op.67,
ピアノソナタ第8番「悲愴」op.13
ブラームス交響曲第1番op.68
D-dur ヴァイオリンが最もよく響く(開放弦)  
d-moll 悪魔の調? ベト:ピアノソナタ第17番「テンペスト」op.31-2
モツ:魔笛 夜の女王アリア
「 復讐の炎は地獄のように我が心に燃え」
E-dur
40代
昔:シューベルト 冬の旅より菩提樹
40代:R.シュトラウスばらの騎士の元帥夫人やおばさん。ゾフィはG-dur
e-moll    
F-dur 母親。穏やか。優しい。 子守歌多い
f-moll 音楽学者シューバルト?:深い憂鬱、悲痛なうめき声、死への憧憬、受難 マタイ受難曲
G-dur バッハ:神
若者。
シューベルト《野ばら》は少年という意味
g-moll バッハ、モツ、シューベルト・・・:死の予感  
A-dur 聖なる光
ハイドン/オラトリオ《天地創造》
a-moll    
B-dur うそ
安心している状態(例:フィガロNr.20)
 
b-moll    

意味
空(カラ)5° 田舎。バグパイプでなど
減七 不吉
使って展開していくことは多
ナポリ 主調Ⅰの半音上の長3和音。ほの暗い、やすらぎ
下降型の2° ため息 Bachも
6/8 風が吹いてる。戸外。
Mozのturn 愛情。「僕のこと好き?愛してくれる?」と聞いている。
ギャラントスタイル マリーアントワネットの様式、総レース…で、普通の人には鼻持ちならない
和音の構成音 第1音:安定、
第5音:希望、
第3音:もっと繊細。durなら下げる 
ベト: メヌエットは嫌い。自分をあざ笑うように
マゾヒスティックな面が。
変奏曲 主題をどんどん華やか、複雑にしていく。でも同じ曲。
mollが来ると、曲全体の真ん中まで来たと貴婦人たちのもわかる。音数は少なくてよい。次のVAR.はTempo(例:Adagio,Lento)を必ず書き、色々な細かなリズムや装飾を使う。ラストは速い。
よく、有名曲を技巧ある演奏家が変奏曲にアレンジすることがある。技巧を追っていくうちにもとテーマがわかりずらくなってくるような場面であっても、やっぱり、どれだけメイクが分厚く特殊メイクチックにされても、もとは同じ顔だ!と思わないと、大事な音を見失うな、と最近思った。
人の曲のマネ ベトの中期くらいまで、人のものをつかうのはよくあったらしい。
古典派 100人いたら100人が美しいと思う理想的な特徴を備える。個性的でなく。
マンハイム楽派 マンハイム宮廷楽団 特徴 交響曲の生涯(石多正男 東京書籍)参照

1.強弱法。特に急激なクレッシェンド(マンハイム・クレッシェンド) とデクレッシェンド、「打ち上げ花火」と呼ばれる分散和音による上昇音型、クレッシェンドを支えるトレモロ、強弱の突然の変化。
2.曲冒頭のフォルテの連打。
3.単なる主題の並列ではなく、各主題相互に意味のあるコントラスト
4.旋律の民謡的特徴。歌曲(リート)の原則にしたがって形成される主題。
5.唐突な全休符。
6.メヌエット楽章のトリオで、フランス起源の管楽アンサンブルを用いたこと。
7.「マンハイムの溜息」(二度下降の掛留)
8.エコー(パリの聴衆が熱狂したという)
9.弦楽器群のボーイングの統一

追加
マンハイムの稲光り
意味
6°上行跳躍 「官能の6°」。ホルンなどで。