0章-09合格発表

音楽史を読み込んで3月に再受験しようと思っていたのだけれど、Aに合格した。・・・こうなってみると新年度のことを仕事のクライアントと調整が必要になるから、この時期に受けて(受かって)結果的によかった。
生活~職場圏内にあって、仕事と学校の梯子?生活が最もしやすい!!
やった!そんなに沢山仕事を手放さなくて良いかもしれない!
…いやいやいや! 手放して練習時間を手に入れないと❗️

Qに成績開示請求したところ、ミスしたり暗譜が落ちて壊れた割にはあんまり悪くなかった。優良可の良というところか。優でないと受からないだろうが、上から取っていくと優でも落ちるのかはわからない。募集は器楽専攻◯人とあっても、楽器ごとに定員があるのかも不明だ。

しばらく仕事の身辺整理が必要で、試験直後からまたすぐ大忙しになってるけど、乗り越えたら、もう本当にがんばろうと思う。真っしぐらに(^-^)b

0章-08 音大院試2

A音大院試、翌日別曲でのプレコンサートを経て、週末Q音大院試。
Aの経験から、告知のタイムスケジュールとはほぼあてにならないことを学び、マウスピース回りの温度と湿度のキーパー?を自作する。
廊下にヒーターがあり、楽器が冷えることはなかった。

Q音大院試

こちらは社会人入試。大学院課に、外国語や音楽史が免除され実技一発となる分ハイレベルだ。その曲を一緒に取り組んできた伴奏者とでないと不利だ。と説明されていた。
説明会ではいかにも「うちは倍率高いので落としますよ!」というスタンスだったが、試験は不思議とアウェイ感がなかった。教授陣が11名ズラリと並び、ようこそ。と見守ってくれる感じ。

演奏実技

30分間ピアノとリハをさせてくれる。その後ヒーターのある廊下で待ち(10分程度)、呼ばれて素敵なホールに入っていくと、軽く音出ししてすぐ始める。
25分のプログラムを用意し、実際の演奏時間は10分程度。ソナタ形式なら展開部の終わりまで。
そのまま面接が5分強。

この試験まで、自分と別のところで色んなことがあって、実技試験の場に立つことさえできないかと思った。
どんな脆弱な足場でも、如何にする? 如何に心を立てる?

と問われ続けたようで、それは凄いメンタルトレーニングになった。

面接

思いがけず、世界のM教授に、
あなたが提出した研究テーマにあったこれこれについて、僕は是非ききたい‼️
と質問攻めにあった。
嬉しくてお礼を言ったけど、曖昧なところを探求しているところなんだから答えなんて話せないんである。
でも、せっかくこんなに興味をもっていただけたのに
うまい返しができないとは、
まるでひな壇でくじけるお笑い芸人のような気分(?)だった😭

0章-08音大院試

かくて2校受験。11月。A音大院から。

演奏実技

A音大は社会人入試というものはなく、一般入試のみ。
管の人数は多くなかったが、演奏時、ひどくアウェイ感漂う。んー〜?

10分間の音出しの後で呼ばれて廊下で待つのだが、告知のタイムスケジュール通りならすぐだと思っていたら、前が日本語たどたどしい留学生だったからなのか、随分時間がかけられていて、待つ間に楽器と体はすっかり冷えてしまった。
呼ばれて広い教室に入っていくとチューニングしてすぐ始める。
課題曲のコンチェルトは、1楽章は展開部までで止められ、2楽章以降は少しずつ。 自由選択課題は各楽章益々少しずつ。40分プログラムを20分でかいつまんでいく感じ。

保湿を気にかけていたのにシングル留めのリガチャーの中のリードのテーブル部分も乾いてしまったために、なんと、試験中に大きくリードがズレてリードミス頻発!
ピアノが僅かな間奏を奏でている間に間に合うかヒヤヒヤしながらリード位置を直した。
その日の私自身は決して不調ではなかったので悔しい。

シングル留めリガチャーの弱点については、帰ってすぐ対策が必要だと思った

音楽史と面接

4人の面接官の中に、音楽学の先生がいらした模様。
1.まずルネッサンスからの出題。
年代、用語など。
2.マンハイム楽派とは?
国、街、時代、作曲家
3.モーツァルト
室内楽曲を5例あげよ。
コンチェルトは誰に書かれたものか、名前、及びどんな人物か
4.専攻楽器の歴史
5.ソナタ形式とは

あとはあまり覚えていないが、
シュタードラーがどんな人物か、と問われたとき、 答えるべきはフリーメイソンのことや、モーツァルトに与えた影響、バセットの改良や音域のことだが、
人となりをきかれたようにも思えて、
咄嗟に「あまり評判よくない」と答えてしまい、音楽学の先生がずっと可笑しそうに笑っていらっしゃったのは覚えている。

あとは、入学したら特に何がしたいか。だったかな??

0章 受験まで-07 受験の年の4月~

音大大学院を目指すのに、留学でなければ学部の3年頃には視野に入れるだろうに。我ながら時間のなさ、休みのなさ、準備開始の遅さ、はかどらなさなどは、今思い返してもクラクラする。
誰かほかの人が見たら、あ、この人よりマシだわ!と思うかな。

4月

Q音大の院を受けよう!と志す。(仕事しながら通うには遠いが師事したい先生が。)

今年の課題曲をおよそ決めて譜読み~練習開始。

  • 無伴奏 (バロック、近現代)
  • コンチェルト(ロマン派)
  • コンクールピース(近代)

★仕事の年度ルーティン:

  • 5現場のちびっこレッスン
  • コンサートフライヤやチケットの制作、企業のホームページのメンテや制作。などは毎月様々に入る。
  • 週15時間雇用案件(14-20時。こちらも専門職)

このほかに、
親子音楽イベント、コンサート出演、発表会スタッフ~講師演奏等がよく入ってくる。

仕事で毎週200名弱のちびっこたちに会うようになって、いつも畳みかけるように様々なウィルスに晒されていて、発熱、胃腸炎が頻繁。常に白血球が何かとたたかっている状態。
なので体力回復に眠るのも仕事。

5月

レッスン(個人、大学)
課題曲浚う
和声分析

うちの暴れん坊が手術

6月

6/6-6/29梅雨 下旬~夏日開始
コンクール予選用無伴奏録音とエントリー
近代曲、
技巧曲での脱力と発音仕掛けに悩む、試行錯誤が9月いっぱいまで続く

7月 暑さで消耗

近代、現代
コンクール予選、一次二次
ミニコンサート
Pfとの各合わせ

何週間も休みがない。

8月 夏が長過ぎる・・・

ロマン派、近代、現代
コンクール 本選 (院試曲)
Pfとの各合わせ
ホールや音楽室での練習、合わせ
無理してこじ開けた2週間にマスタークラスの開講がなく、家族旅行とメンテナンスで命の洗濯へ

9月 師匠にやっと今年受ける意志を表明

コンサート出演
レッスン、ホールレッスン
Pfとの合わせ

楽器も人間もリペアとメンテ。
リード選定購入もあって更に楽器店通いが頻繁。
仕事の合間の昼休みに沿線のA音大大学院の説明会へ行き、衝撃を受けて2月出願を考え始める。
コンサートで演奏した現代曲の感触がよく、院試の選曲を変更する。

10月 出願

出願…の直前に伴奏者が降りることに。伴奏者探しに奔走。なかなか見つからない。
レッスン中に、A音大(院)の11月受験が急激に決まる。既に出願したQ音大(院)と課題曲が違い、更に厳しい1ヶ月となる。
リペア
ピアノと合わせ
音楽史

11月 出願2

院試2校
院試期間中プレコンサート(暗譜が完了しない💦)
院試2日後コンサート(無伴奏劇中歌新曲)
ピアノと合わせ、
伴奏者を伴うレッスン
楽器の不調多発しフルリペア
暗譜(前夜になってもまだ自信がなくて何度も何度も確認していた。最後までジタバタ)
音楽史。試験後も復習。

院試直前に夫両親逗留。練習できない日も。

院試後、新しいリードを試す。

11月末-12月 合格発表

12月~

コンサート
ミニコンサート。
スケール、エチュード 重点的に。
年度末までの課題曲としてコンチェルトの選曲
院試成績開示
入学手続き

各方面へお知らせ、ご挨拶、クライアントと来年度スケジュールの調整開始

もくじ

2021年春、修士課程を修了(卒業)しました。修了するまでにする予定のサイトでしたが、期間中忙しくて思うように更新できなかったこと、アクセス数がどんどん伸びていることから、誰かにとっては有用なものになっているのかも知れず、今後少しずつ書き加えていきます。

0章 受験まで。

0章と1章の間

1章 音大大学院入学

****↑ここまで 1年前期****

2章 音大大学院後期

3章 音大大学院2年前期

4章 音大大学院2年後期


音楽,研究用備忘

中高年の上達法考察

音大小話ファイル

音楽家小話ファイル

時短系ライフハックめも

0章 受験まで-05 ABRSM英国王立音楽検定 ディプロマ

国際的な証明とされるディプロマ取得と、勉強すべき内容や勉強の仕方がわかったことで、院進学を初めてイメージできるようになったので、記録しておく。
(尚、ディプロマにも段階がある。)

ディプロマABRSM 試験内容

★演奏~リサイタル形式(時代様式や表現、テンポの異なる選曲)
初期ロマン派から現代まで4曲組んだ。

リピートも休憩も入れず。(規定は休憩5分入れてよい)
曲間に必ずスワブを通し、A管とB管の持ち替えもあったので、40分弱程度。
ドレスで、きちんとお辞儀をして始める。

★口述試験
1200 words弱の英文で書いたプログラムノートを提出し、試験官の前でスコアを広げて座って質疑応答のような30分。録音される。通訳付

例:
・シューマンの円熟味をどういうところに感じるか、スコア上で示せ。
・ソナタ形式をスコア上で示せ。では再現部の第二主題は何調?
・ジャズテイストをどこに感じるかスコア上で示せ。更にメロディ、リズム、和声の何から感じる?
・ここは何調?
・ここは合わせが難しいところなんだけど、ピアノとどう合わせたの?
・楽器の歴史(発生や進化、進化に携わった人、楽器の特性、作曲家が取り入れ始めた時期…など)

普通は30分もやらないらしく、通訳も驚く長さだった。
私の前の受検者が腱鞘炎によるドクターストップでキャンセルしたそうで、その分私の時間が長かったのかもしれないし、私のプログラムノートが突っ込みどころ満載だったということかもしれないけれど、「ねえ、きみたち。この難しい曲を二人はどうやって合わせたの?」と興味津々の様子。
本当にたたかいだった(^_^;)
後で知る。この時の試験官はメンサ会員だったとのこと。

★クイックスタディ
1ページの楽譜を渡され、5分練習したあと演奏。
(たぶんカバリーニの前半などが初見の練習に使える感じだった)

合格通知は翌月に来た。(普通は2,3ヶ月先だが、EU離脱の国民投票があった時で、色んなことが前倒しされたのか??)
+++++++++++

雑感とアドバイス、的な。。?

秋に英国王立音大入試レベルのグレード8を取得できて、間を空けずすぐ春のディプロマ受検を申し込んだが、

すぐ…というのはもったいないことをした。
この検定は、理論と演奏を系統立てて学ぶにバランスがよいと思われ、システムと教材が優れているので、忙しいなりにも1年くらい時間をかけてじっくり勉強すべきだと思う。学んだ直後から楽譜の捉え方や見え方が変わってくる。
グレードが上がるほどお値段もガッツリ上がる。
しかも結構落とされるようだ。
だから尚更、
有意義な取り組み期間にされてください!!!

理論G5以来、演奏以外、
楽典、聴音、和声、ソルフェージュ、アナリーゼ…などはほぼ独学だったけど、
厳しい時間捻出の中で、とても有意義な濃い時間だったので、
あれがあと半年あったらもっとよかった、とは今もちょっと思っている。

口述試験はとてもハード。思いがけない方向からも質問が飛んでくるし、結構突っ込まれる。日本の音大生ならほとんど答えられないだろう(と私の先生は仰っていたが)口述問題がドカドカと来るが、
ヲタクっぷりを発揮しすぎると、今度は「もっと一般客に話すつもりで」とたしなめ(?)られる。(~_~;)

> ABRSM英国王立音楽検定とは?
>> ABRSM英国王立音楽検定 日本事務局

>>理論検定G5 → >>実技検定G8 → ディプロマABRSM

0章 受験まで -06 使った参考書

★検定~音大大学院受験準備に使ったものの中で、よかったと思うもの。

検定用の問題集等の教材は、まずこちら。英国王立音楽検定で。終止形聴音はCDで、さらに自分で転回形を弾いて。

★音程、基本和声~借用和音(セカンダリードミナント)まで。とてもわかりやすく使いやすく書かれていて、今でもたまに開く。
ピアニストのためのコード学習帳(CD付) 1648/リットーミュージック・ムック

専門学校で講師をしていた友人のおススメだった。
演奏につなげる 和声 入門ワーク【和声 | 書籍】

初級和声分析のワーク代わりに意外に楽しくできたのは、懐かしい「ブルグミュラー」
仕事のリトミックでは譜面のものを弾くよりも即興で弾くことが多く、和声が重要なので同時に役に立った。
これぐらい簡単で短くて、昔弾いた記憶のある曲でトレーニングするのが良いと思う。分数も借用も準固有和音も転調もちゃんと使われているのが憎い。
このようにまず簡単なところでやっておいてから、次にソナタやコンチェルトなど、古典~初期ロマン派くらいまでの曲は、和声も分析しながら練習に挑む。
[楽譜 スコア] ブルクミュラー 18の練習曲 解説付全音ピアノライブラリー【ポイント8倍】

和声やソナタ形式について、私にとっては基礎を作ってくれたもの。薄くて読みやすい。 「ソナタ形式について答えなさい」と、いろんなところで出題された。
和声と楽式のアナリーゼ バイエルからソナタアルバムまで [ 島岡譲 ]

音楽史は、まずここから。
グラウトを読み込む自信がまったくなかった私は、“どれだけ端折っても残る重要な流れや項目はなんだ?”というところを押さえるために最もやさしそうで薄っぺらいこの本を選んだ。
その後読みやすい2冊。
ABRSM英国王立音楽検定のディプロマ受験の時は、ヘンレの楽譜の冒頭の英文や Wikipediaにある参考文献を探しまくって、できるだけ他者を通して得られた情報より一次情報に近いものや出元が信頼あるソース(イギリスBBC、オフィシャルサイトなど)を選んでプログラムノートをつくり、その姿勢をその後も演奏会のプログラムノートを書くたび維持したのでよい勉強になっている。
そのときの記憶は院試にも役立った。
いちばんやさしい音楽史改訂版 [ 北村英明 ]

西洋音楽史 「クラシック」の黄昏 (中公新書) [ 岡田暁生 ]

◆◆西洋音楽の歴史 / 高橋浩子/〔ほか〕編著 / 東京書籍


番外編?

何からやればよいかまったくわからなかったとき、まず通読するよう先生に言われたもの。楽典はわからないことが・・・さほどなかったので一度しか読んでいない。
楽典 理論と実習 [ 石桁真礼生 ]

かつての「芸大和声」のテキスト。
和声(1) 理論と実習 [ 島岡譲 ]


音楽史と言えば、おそらくこれ、グラウト!なのだけど・・・上中下巻あって私には読み込む時間もなく、難し過ぎた(;^_^A。院生なら必読だ。芸高生も持ってるようだし。
新西洋音楽史(上) [ ドナルド・J.グラウト ]

昔の途方もなくずさんで原始的、実験的・・・な医療行為によって偉大な作曲家もまた病気の進行を早めたり、命を奪われたのだな・・・とかなり気持ちが悪くがっくりする本「音楽と病」(-_-;)。演奏する曲の作曲家何人かだけ読んだ。

あとは、思い出したら追加していく。